買取アイテム

50年も前になるでしょうか。
当時売れない画家と地元の老舗額縁店の社長さんが私の元を訪れました。
二人は、「作品を買ってほしい」とお願いに来ました。
私は絵に関心が無かったのですが、困り果てた二人の様子を見て、絵の値段も高くなかったこともあり、人助けのつもりで買いました。
程なくして、わずか32歳でその画家が亡くなったことを伝え聞き、作品もそのままになりました。
それから時も経ち、地元出身者の美術館が出来ると聞き、もしやと思い作品を見直すと私が買った作品は神田日勝さんのものであることを思い出しました。

私も歳をとり、子供たちも関心が無かったので、絵の行き先を思案していたところ、たまたま小竹美術さんが北海道出身画家の取扱いを得意としていることをインターネットで知りました。

当初買取り金額に全く関心をもっていませんでしたが、立派な美術館もある作家の作品だったので、少しの期待もありました。そして作品を直接小竹美術さんの店舗に持ち込み査定してもらったところ、なんと大台に乗る金額を提示していただきました。
人気がある画家なので、次の所有者にも作品を大事にしてもらえることも聞き、売却することにしました。
売却したお金も思いがけないものだったので、子供たちと分けることにし、みんなが喜ぶことができました。